地元から出ないアラサー、女子が怖い高校生、仕事が出来ないあの先輩…
誰もが逃れられない「生きづらさ」に寄り添う、人生の切なさとおかしみと共感に満ちた19編。
情けなくも愛すべき男たちの「孤独」でつながる物語
それぞれ立場や年齢も違うけど、どっぷりまたはそこはかとなく孤独な人たち。
たまらなく居心地が悪いのに、幼馴染のグループといつもいつもつるんで遊んでいる
ー男子は街から出ないー
恋人と暮らし始めて、なぜ彼女が不機嫌に怒ってばかりいるのか全く理解できなかった
ーあるカップルの別れの理由ー
この2編はなにやってんだか・・・さっさと見切りをつけて、新しい生活を始めればいいのにと、もどかしくも気の毒
―ぼくは仕事ができないー
たとえ能力がなくとも働かなきゃならない男の身の処し方に感心しちゃいました 。
見栄えと言動でなんとかなってしまうなんて、技術力必須の仕事じゃないからできる処世術 ね
「おれが逃がしてやる」もおもしろかった
その後の人生が上手くいかなかったら、あの時サラリーマンのバトンを嫌々でも渡された方がよかった・・・なんて悔やんだかもね
そうならなくてよかった!これは、この中では珍しい成功体験のお話
良妻が愛されるとは限らない
ー愛とは支配することーも印象に残りました
さらさら読める短編集です