私の趣味は人の夫を寝盗ることです――妻と夫とその恋人。極上の“危険な関係”。

有名料理研究家の妻と、その10歳年下のイラストレーターで「魅力的」な夫。

ある日、妻の助手である一人の女が、夫の恋人となる。

はじめは、微妙なバランスを保っていた3人の関係は、ユーモラスに残酷に、その味わいを変えていく。

「妻」「夫」「恋人」と異なる視点から語られる、意外なその後味とは―。


嫉妬はどす黒い嫌な気持ちだし、そんな気持ちにさせられることに理不尽な怒りを感じるもの。
自分の欲望に貪欲に生きている「夫」と「恋人」の自由さに割をくって損な役回りの「妻」

でも、よくある三角関係と違う趣なのは、「妻」と「恋人」の信頼関係。
「太郎さんのことが大好き」「でも、先生のことも大好きなんです」と泣かれたところで困るよね

自分の仕事に絶対の自信をもつ喜久枝は、桃子の言葉が嘘ではないのを十分理解している。
桃子の実力も高く評価している。なんてフェア

女たちの個性に比べるとこの「夫」の頼りなく薄い感じ・・・そこがいいのかな?

誰かが犠牲になるような救いのない不倫話ではなく、みんなが新しい生き方に踏み出す前向きな物語。

人生100年時代とか言いますが・・・心から必要だと思える人と何人会えることか。欲望に忠実に生きられたら幸福だろうけど、非難や中傷に負けない覚悟も必要ね