本棚の宝物

読書感想が中心です。あとは、日々のちょっとしたことと 手作りした作品などなど。

「BUTTER」 柚木麻子



結婚詐欺の末、男性3人を殺害したとされる容疑者・梶井真奈子。

世間を騒がせたのは、彼女の決して若くも美しくもない容姿と、女性としての自信に満ち溢れた言動だった。

週刊誌で働く30代の女性記者・里佳は、親友の伶子からのアドバイスでカジマナとの面会を取り付ける。

だが、取材を重ねるうち、欲望と快楽に忠実な彼女の言動に、翻弄されるようになっていく―。

読み進むほどに濃厚な、圧倒的長編小説


言わずと知れた木嶋佳苗事件がモチーフ。
死刑判決の出たあの事件とこの作品がどれほどリンクしているかはわからないし、そこはあまり興味ない。

カジマナと話すだけで心を乱され精神的に追い込まれていく女性たち。
なんであんな女にそこまで追い込まれなきゃならないの?

誰だって自分の生き方に100% 自信満々ってことはないはず。
確信が持てず、悩み戸惑っているすきを抉ってくる梶井は
冷静に見れば羨ましくも憧れもしないような存在なのに無視できない。

読んでる方も何だかどんどん不安になってくる
拘置所の面会室で巨峰のような目に見つめられて居心地の悪い思いをしているかのように。。。


食欲に貪欲になるのはエロティックな要素はあるけど、
美味しそうな描写も延々と続くとさすがにおなかいっぱい

おもしろかった心理劇も後半は消化しきれなくなってきたかも・・・

なんだか、紙が薄いんだよねこの本。
ページ数が多いのはいいんだけど、薄すぎてたびたび2ページいっぺんにめくちゃってイライラ
イライラしちゃうのは疲れてるからか。これもカジマナの心理操作なのか

とにかく読み応えはこってり濃厚



木嶋佳苗の拘置所日記に、自分の名前を宣伝に利用するな!と書かれていたけど、
ご怒りはごもっとも ・・・いや、でもこの本が直木賞とったら大喜びするのかもだけど

とにかく本の宣伝に犯罪者(容疑者?)の実名をを出さなくてもよかったのでは・・・と、思いました。

「ナイルパーチの女子会」 柚木麻子



ブログがきっかけで偶然出会った大手商社につとめる栄利子と専業主婦の翔子。

互いによい友達になれそうと思ったふたりだったが、あることが原因でその関係は思いもよらぬ方向に―。

女同士の関係の極北を描く、傑作長編小説


何とも痛々しい小説
でも、読むのを中断できない。。。

一流商社に入社して7年。お嬢様育ちで美貌の栄利子は年収1000万を超えるキャリアウーマン。
何もかも持っているようで足りないもの、心からもとめているものは女友達

友達がすべての思春期にトラウマになるような出来事があったとしても
30歳のいい大人が「親友」にこれほど固執するのが不可思議。

一緒にランチする相手もいないほど人との付き合いが苦手なのに
ちょっと親しく話しただけの相手にいきなり親友関係を強いるのが怖い

運命の王子様に巡り合うのを期待するがごとく、あまりにも幼い。
恋人を作るより親友をつくるのは難しいのに。

「なんで私のことをもっと好きになってくれないの」 みたいな、恋愛だったら絶対失敗の要求を
執拗に繰り返す様は翔子に恐怖しか与えない。

それにしてもだからって、可哀そうすぎる
モトヤンじみた若い派遣社員に馬鹿にされ痛めつけられ、
無茶な要求に屈服して捨て身で迫った上司には情け容赦なく突き放され・・・
何もかも失ってなおさら「親友」に執着して狂気じみてくる。
もう止めてあげて

そんな栄利子を嫌悪していた翔子も同じ罠にはまるとは
信頼していた人からメールの返信が来ない。誰とも連絡がつかない・・・自分は存在しているのかと不安になる。
そこで冷静になれず、他人からの言葉を求めるあまり気が付けばストーカーのよう。。。
自分の安心のために他人を不安にさせていることには思い至らない



生態系を壊してしまう凶暴性を持つ外来種、ナイルパーチ。

ナイルパーチに罪はなし・・・中身は淡白でくせのない誰からも好まれる白身なのに

きらきらバッグ ⅩⅦ

久しぶりにバッグを作りました
パーティー用にクラッチバッグのオーダーです。

横長のスクエアは初めてのタイプ。
ターンロックも初めて使ってみました。

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基本持ち手のない形でとのことだったので、チェーンは取り外しできます。

ビーズの編み込みも考えましたが、今回はドレスに引っかからないよう
シンプルにシャンパンゴールドの編地をいかしました。
手持ちしたときの持ちやすさを考えてフォルムは薄型に


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編地の厚さがあるのでちょっと心配でしたが、ターンロックパーツも問題なく付けられました。

バッグがシンプルなのでチェーンを取り付けるリングにチャームを付けてもいいかも

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おまけに同素材で小物も作ってみました。
楕円型のミニがま口

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「 i (アイ)」 西加奈子


「この世界にアイは存在しません。」入学式の翌日、数学教師は言った。

ひとりだけ、え、と声を出した。ワイルド曽田アイ。

その言葉は、アイに衝撃を与え、彼女の胸に居座り続けることになる。

ある「奇跡」が起こるまでは―。

「想うこと」で生まれる圧倒的な強さと優しさ―


初めて読んだ西加奈子作品。

主人公のアイはアメリカ人の父と日本人の母の裕福な夫婦の養子になった。
生まれたシリアの記憶はまったくないが、自分の出自と
「不当な幸福」を手にしているのではないかという思いは常にある。

両親はできすぎなぐらい心が広く常識人で愛情に溢れている。
それでも手放しで甘えられない。常に何か違和感と距離を感じている。

このもどかしさが全編に常にある。それが共感よりちょっとイライラもさせられる

恵まれた環境、信頼できる親友、優秀な頭脳。
それでも世界の不均衡、不幸な出来事に心を痛める・・・だけではなく呪いのように囚われている感じ。

その上、申し分のない恋人に出会い幸せな結婚をするのに
すぐにでも子供が欲しいのにできないことで不幸に苛まれていく。
自分と確かに血の繋がった存在を切望する気持は理解できるけど・・・

自分自身の存在を確信していくラストは感動というよりほっとした。


それにしても・・・・

流産に苦しむ主人公は気の毒だけど、それを望まない妊娠をしてしまった親友に憎悪をぶつけるのはどうも
気持ちはわからなくないけど、好きじゃない。

自分の血が繋がった子供が欲しいとは、養父母には言いにくいことなのかしら?
でも、養母は理由はわからないけれど自分自身の子供は持たずに養子をもらった人。

なぜ素直に悲しさや苦しさを分かち合ってもらわないのか。。。
産む性をもつ女性同士もっと語り合えることはなかったのか。
それが自立した親子関係というものなのか・・・

母と娘の関係は最後までもどかしい感じが残りました

今度は歴史物




「S」 とはまたぜんぜん違った感じでおもしろい
原案は明智家の末裔、明智健三郎さん。


「家康、江戸を建てる」にお城の天守閣は見張りのためのもので、
あんな高い場所で生活できたのは信長だけだ・・・と、書いてあった。

信長ってタワーマンションで暮らす現代人みたいな感覚の人だったのかもね。
黒人ボディーガードといい、GACKT?

2巻も楽しみです
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